
2020年1月に発表されたWiMAXモバイルルーター2機種
- Speed Wi-Fi NEXT W07
- Speed Wi-Fi NEXT WX06
を徹底比較しました。
まず最初に、W07はいまのところ法人向け販売のみとなっています。
またauの法人部門でしか契約できないため、一般ユーザーでは手に入らないと思います。
よってデザインやスペック、本体機能の比較だけになりますが、気になっている人もいるかと思うため比べてみました。
今後W07が一般向けに発売されないとは限らないので、W07が気に入った方はUQやauへ一般販売を希望する熱いメッセージを送りましょう!
目次
WiMAXの「W07」と「WX06」を比較してみた
ブラックのみのW07/グリーン・ホワイトの2色展開のW06

法人用途のW07はシックなブラックカラーのみの展開なのに対し、WX06は鮮やかなグリーンとベーシックなホワイトから選べます。
法人需要を考えると複数の色を用意する必要もないですが、今後一般販売されるのなら新色を追加してもらいたいですね。
ディスプレイサイズは違う
WX06のほうが若干ディスプレイサイズ小さ目ですが、よほど指が太いのでなければスムーズに操作できるはずです。
どちらもタッチパネル式ディスプレイを搭載し、マニュアルを読まなくても画面を見れば操作できるでしょう。
バッテリー持ちの良さならどっち?
どちらも持ち時間は十分
W07の持ち時間スペック値はまだ公開されていませんが、ドコモから発売されている同型モデルは最大15時間持ちます。
またソフトバンクから発売されている同型モデルに至っては約23時間も使用可能。
これらから考えてau版モデル「W07」は最低でも15時間ほどは使えるとみていいでしょう。
対してWX06も最大14時間ほどと十分です。
旅行先で充電するチャンスが少ない場合ならピンチになることもあるかもしれませんが、10時間以上使えるなら日常生活で不自由することはないでしょう。
W07はモバイルバッテリー機能もある
最近のWiMAXルーターでは初めてとなるモバイルバッテリー機能に対応しているW07。
4000mAhという大容量バッテリーを最大限活用できる機能です。
スマートフォンやガラケーなどUSB接続できる端末なら、W07とつなぐことで充電可能。
予備バッテリー的にも使えます。
バッテリーが大きい分、本体サイズも多少厚みのあるデザインになっているものの、モバイルバッテリー機能があるなら気にならないでしょう。
速度で選ぶならどっち?
ダウンロード速度はW07が圧倒!
ケーブル接続することで下り最大958Mbpsの高速通信を利用できます。
Wi-Fi接続時でも最大867Mbpsと光回線インターネットに迫る速度です。
法人向けモデルでここまでスペックを高くする必要はないと思いますが、上限に余裕があると通常利用でも安定しやすいはず。
快適なネット環境を得るために効果を期待できるでしょう。
高速通信対応エリアに要注意!
日本全国における標準的な最大速度は440Mbpsです。
これはWX06の最大速度でもありますが、W07も多くのエリアでこの数値しか対応していません。
上で紹介した958や867Mbpsの環境は、都市部のごく一部だけなので気を付けてください。
単純にスペックの数字が大きいと魅力を感じやすいのですが、対応していない地域に住んでいるなら何の意味もありません。
これはW07だけでなく、過去機種の「W06/W05/W04」でも同じです。
で、肝心の高速通信に対応する都府県は次のとおりです↓

宮城、東京、埼玉、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡
(※この中でさらに一部エリアに限られます)
※の注意書きにあるとおり、ここで紹介した都府県の全地域で使えるわけではありません。
あくまでさらに都市部の一部エリアのみ対応しています。
「ウチの家で使えるのかな?」と思っても、UQ公式のエリアチェックページで細かな対応状況はわかりません。
というわけで、上にある都府県のなかでもかなり人が多い街中に限られると思っておきましょう。
今後対応エリアが広がっていくとは思いますが、高速通信を使うには対応する基地局を設置しなければいけないためすぐにとはいきません。
あまり期待しないほうがいいですね。
ちなみに無料お試しサービス「TryWiMAX」で「W06/L02」のどちらかをレンタルして速度計測してみれば、ひょっとしたら440Mbps以上がでるかもしれません。
ただ、このスペック値自体が理論上これくらいまではでるよっていう速度でしかないので、実測値は10分の1出たらラッキーくらいに思っておきましょう。
よって速度面ではW07とWX06のどちらでも同程度と考えておいたほうがいいです。
2機種の特徴的な機能を紹介!
W07の特徴その1
au契約なので国際ローミング対応
WiMAXを契約できるショップ(プロバイダ)は大きく分けて、
- UQWiMAXとその代理店30社ほど
- auショップ
にわかれます。
UQ系のプロバイダは国際ローミングに対応していません。
対してauショップ契約ならauスマホと同じように別途料金を支払えば国際ローミングが使えます。
よってW07を海外へそのまま持って行ってもネットにつなげられるわけですね。
これに関してはauショップでWiMAXルーターを契約すればほかの機種でもOKなんですが、現在WX06を扱っていなかったりします。
(将来的には販売されるかもしれませんが)
そのため一般ユーザーがWiMAXで国際ローミングを使いたいなら、auショップで契約しましょう。
W07の特徴その2
USBケーブルでの有線接続にも対応
W07より過去のモデルはWX06を含めクレードルを利用したLANケーブル接続か、
WX06の特徴その1
アンテナ搭載の専用クレードル

本体側に受信アンテナ2本、クレードルにも4種×2本のアンテナを搭載したことで、WiMAX電波やWi-Fi電波の受信能力が大きく向上させられます。
別売で定価3686円と決して安いものではありませんが、室内で使うことがほとんどならぜひ買っておきたい周辺機器ですね。
有線接続するときもこのクレードルがないとできないため、デスクトップパソコンなどをWX06と接続したい人は必ず購入しておきましょう。
ちなみにW07のクレードルはごく普通の機能のみとなっています↓

WX06の特徴その2
2.4GHz/5GHzを同時利用可能
WiMAXのホームルーターではすでに対応していましたが、モバイルルーターでは初となるWi-Fiの2回線の同時利用に対応したWX06。
これがあると何がどういいのか?ですが、同時利用できることで快適な方を自動選択できるバンドステアリング機能が活きてきます。
本来なら自分で端末設定画面から変更することになり、少し手間がかかるんですよね。
でもWX06なら勝手にいい方を選んでくれるわけです。
「どうせ2.4GHzでも5GHzでもそんなに変わらない」と思っている方はぜひ5GHzでWi-Fi接続してみてください。
我が家での結果になりますが、1.5倍ほど速くなりました。
じゃあずっと5GHzに設定しておけばいいのでは?と思いますが、5GHzは室内しか使えないよう電波法で定められているためあると便利な機能といえます。
スペックを比較
製品名 | W07 | WX06 |
---|---|---|
メーカー | シャープ | NECプラットフォームズ |
本体色 | ブラック | ライムグリーン クラウドホワイト |
サイズ | 幅 108mm 高 72mm 厚 15mm | 幅 111mm 高 62mm 厚 13.3mm |
重さ | 150g | 約127g |
バッテリー容量 | 4000mAh | 3000mAh |
連続通信時間 | 不明 | 約500~840分 |
連続待受 | 不明 | 約490~800時間 |
対応回線 | WiMAX2+ au 4G LTE | 〃 |
【有線接続時】 下り最大速度 | 958Mbps (エリアによる) | 440Mbps |
【Wi-Fi接続時】 下り最大速度 | 867Mbps (エリアによる) | 440Mbps |
上り最大速度 | 75Mbps | 【HS+A】75Mbps 【HS】30Mbps |
同時接続台数 | 11台 | 16台 |
ディスプレイ | 約2.4インチ | サイズ不明 |
SIMカード | nano IC | nano IC |
USBケーブル | 規格不明 | Type C USB3.0 |
クレードル | 〇 | 〇 |
どっちがいい?
W07は法人向けなので、一般ユーザーはWX06しか選べません。
が、UQやWX06を扱っている代理店なら法人契約できます。
対してW07はauでしか契約できないのが不便ですね。
よって法人契約するなら、国際ローミング必須であればauでW07を、そうでないならWX06を選んだほうがプロバイダによって安く契約できます。
結論
- 【一般ユーザー】・・・WX06
- 【法人】・・・コストを抑えるならWX06、海外で使うならW07
まとめ
法人向けWiMAXモバイルルーター「W07」と一般ユーザー・法人OKの「WX06」を比べてみました。
一般ユーザーは問答無用で「WX06」しか選択肢はないのですが、もし法人契約でどちらを選ぶか迷っているなら、ここで紹介した内容を参考にしてもらえれば幸いです。